ミネラルウォーターは、赤ちゃんのミルクに使用できません
乳児の粉ミルク用にミネラルウォーターを使う人が多くなりました。
ただ、粉ミルクはミネラルの少ない軟水の水道水で作ることが前提で、硬水を使うと乳児の腎臓に負担をかける可能性があります。
粉ミルクメーカーなどは「粉ミルクには硬水のミネラルウオーターを使わないで」と注意を呼びかけています。
粉ミルクは、水で溶いたときに母乳と近い成分になるよう栄養成分が厳密に決められています。
日本ではメーカー6社が商品を販売していますが、含有成分は健康増進法(特別用途食品)に定められた基準に従っていて、どのメーカーの商品も基本的に同じ成分となっています。
ミネラルウオーターは地下水を原水としていて、粉ミルクに使っていけないのは硬度が100を超える硬水です。
硬水はミネラルのカルシウムやマグネシウムが多いため、硬水で溶いたミルクを乳児に飲ませると、必要以上にこれらのミネラルを摂取することとなってしまいます。
例えば6カ月までの乳児の場合、カルシウムの1日当たりの摂取量は200ミリグラムが目安で、粉ミルクには100ミリリットル当たり約35ミリグラムが含まれています。
硬水のミネラルウオーターの中には1リットル当たり500ミリグラム近いカルシウムが含まれているものもあり、この硬水で作ったミルクを飲ませると、乳児は目安以上のカルシウムを取ることになってしまうのです。
日本乳業協会では「ミネラルは赤ちゃんが骨や体を作り上げていくのに大切な成分。ただ、過剰に取ったミネラルを排出するのは赤ちゃんの腎臓に大きな負担になる」と指摘しています。
赤ちゃんにとって、安心なお水の条件とは?

方法として一般的な家庭用浄水器を付ければ、お水に含まれる残留塩素や鉄サビなどの不純物を取り除くことはできますが、ダイオキシン類や鉛などの除去は大変難しいと言われています。
水道水を沸騰させた水を使用する場合の注意点
水道水が塩素消毒をしているのは、水源が汚染されているからです。しかし、飲み水にするには、消毒をしないと飲めないので仕方がないですね。マイナスな面として、浄水場で塩素殺菌を行う際に発生する発ガン性物質のトリハロメタンが発生する可能性が多くなります。これを取り除くために水道水を沸騰させれば、除去できるといわれています。
ここで、注意しなければならないのは、沸騰状態がトリハロメタンは、普段の2~3倍の量となるといわれています。これでは意味がないですね。除去するまでは、15~20分の沸騰を続けてから使用したほうがいいようです。